アトピーの下の子が溶連菌に感染したら、長男はこんな態度だった
あんころです。
こんにちは~
前回と前々回に、アトピーの子どもが溶連菌に感染したという記事を書かせて頂きました。
そして今回は、そのような状況で、兄であり発達グレーと指摘された長男がどのような言動をしたのかということを記しておこうと思います。
加えて私なりの考察を載せてみます。
病気をしていないとき
年の差はありますが、基本仲良しな二人です。
長男の遊びに下の子を付き合わせるといった、よくあるパターンも見られます。
意外にも、下の子の遊びに長男が付き合うことも度々あります。
親には自分全開な長男が、下の子に合わせた遊びをする…びっくりしましたよ。
自分が遊んでいたゲームを中断して、相手をしてあげたりするんです。
下の子のことを、本当に大好きな様子です。
可愛くて仕方がない、という感じ。
溶連菌に感染して高熱でぐったりしたら
39℃を越える発熱でぐったりする下の子。
起き上がることも辛い状態でした。
私は水分を取らせたくてコップに水を入れて持っていきました。
少しだけその水を飲んで、コップを返してくる。
そのコップを、私は横にあったローテーブルに置きました。
そうしたら…
不機嫌な長男「下の子ちゃんさぁー…(黙る)」
…え?なに?
突然どうしたの??( ; ゚Д゚)
??な展開に戸惑う私。
びっくりしたけれど、
…いやコレは長男が何か話したがってるんだ。
子どもが、自分から自分の気持ちをどんどん話せるようにしていきましょうって、この間のカウンセリングで心理士さんと話したわ!
これはチャンスに違いない。
私「何か気になる?どうしたの?教えて?」
気持ちを落ち着けながら、何やら思うところがある様子の長男から、気になっていることを聞き出すことにしました。
要約すると「下の子ちゃん甘えすぎ(怒)」
「なんでお母さんにコップを渡して自分で置かないの?」
「それくらいできるじゃん、テーブルすぐ横にあるんだから、手をこうやれば動かなくても置けるじゃん」
「自分でできることなのにお母さんにやってってするのはおかしい」
聞いてみれば、不満の原因は【下の子が水を飲んだコップを私に渡した、自分で置かなかった】ことでした。
…え?
下の子の、この姿、見えてるよね?( ; ゚Д゚)
心配しないの?
と、思いますよね。
私も思いました。
そこで私は、下の子はとても高い熱であること、いつものように動けないこと、寝ているだけでも辛いこと、だからコップを自分で置くのも大変なことを伝えました。
長男の返答は、
『僕なら熱があってもそのくらいやる』
私「下の子ちゃんを見てごらん。こんなに辛そうだよ。ぐったりして…腕を動かすのも大変だよ。かわいそうだね」
長男「だからってさぁー…」
下の子は顔が真っ赤で、見た目も高熱出てます!という感じ。
何度か長男に下の子は高熱で辛いのだと伝えたけれど、納得はしませんでした。
長男の心の中
もちろん本人でないと何を考えているのか分かりませんが、勝手に推測してみることにしました。
今回の言動を発達障害の特性として考えてみると、
『他人の心を汲み取らない』『他人に無関心』『空気を読めない』『暗黙の了解が分からない』
この辺りが該当するのではないかと思います。
確かに高熱でぐったりしてお世話されている下の子に対して、「甘えすぎ!」と怒るのは思い遣りがないようにみえます。
しかし、
矛盾するようですが、
長男には情もあるし、優しい子なのです。
ではなぜ辛い思いをしている子に厳しい態度を取るのか、それは、『自分が基準だから』だと思うのです。
『自分がされて嫌なことは人にしてはいけない』
発達障害の特性でもう1つ当てはまるものがあります。
それは『言葉を額面通りに受けとる』ということ。
見出しの『自分がされて…』という物差しで、いろんなものを測定します。
『自分がされて…』という言葉通り、基準は自分です。
今回の出来事に照らし合わせてみると、長男は自らの発言通り『自分はその程度の熱でも自分でコップを置ける、下の子もそのくらいはできるはずだ、自分でやるべきだ』という気持ちなのは確かですが、だからといって下の子に対して苦痛を与えようという意志はないようでした。
あくまでも、「自分はできるから下の子もできるはず」という自分基準での発言です。
『自分がされて嫌なことは人にしてはいけない』
これを
↓
『自分が平気なら相手も平気』
というように変換しています。
このような、「私はやったんだからあなたもやるべき、やればできるのにやらないのは甘え」という人、時々いますね。
心の中ではコンプレックスやターゲットへの羨望や悪意が渦巻いていそうな、関わりたくない黒い人という勝手なイメージですが。
長男は、そういう人たちと同じような言動をしてしまうときがあるのですね。
でも、根本的な違いがある。
長男には相手を傷付けようという悪意がない。
しかしそれは周りからはとても見えにくいものです。
傷付けてしまうこともあるでしょう。
意図せずとも傷付けてしまったなら、恐らく信頼関係を取り戻すことはかなり難しいのではないかと思います。
繰り返しますが、悪意のある人と同じような言動をするのに、相手が傷付いたかもなんて思いもしないのです(悪意がないから…)。
当然謝罪などしません。
相手が怒ってきたら、「なんで怒られなきゃならないの?」
もちろん自分は悪くないから引かない。
しかも、悪意がないなんてレベルではなく「善意」のときもあるのです…
その場合は「相手のことを考えてやってあげたのに!」と本人が傷付いてしまいます。
そういう訳で、これは長男という人をとてつもなく誤解させてしまう点であり、親として心配しているところです。
普段は私の役目てすが、トラブルが起きたら、その場にボランティア精神の塊のようなとっても親切な人がいて、長男の気持ちを否定せずに相手の言動とそこに込められた気持ちや、長男の言動に相手がどう感じたかを具体的に丁寧に解説してくれたらいいなぁ~と思います。
長男なりに人を想う
先ほども書きましたが、長男は情や優しさをきちんと持っています。
言動は真逆をいってることがありますが、長男なりに「自分だったらこうだから、相手もこうに違いない」と、「相手」を考えての結果だったりします。
残念なことに、相手のそのときの環境や言動を注視しないので、空回りしたり注意されることも多いのですが。
なんでこんなことするのかな?と腑に落ちないときには、本人に聞くのが一番です。
長男の優しさは長男の宝なので、自分で客観視できるようになるまでは、それを守るのが親の務めかな~なんて思っています。
今回の場合も、定型の人ならば、病人がいたらゆっくり休ませて世話をするのは当然の行動です。
でもそうしないことが「無関心」だとか「相手を思い遣らない冷徹な人間」というわけではないのです。
また、『変化に弱い』という特性もありまして、いつもと違って弱々しい下の子を、気持ちの上でどう受け止めていいのか分からなかったのかもしれません。
あるいは、まだ小学生ですから、お世話して気にかけてもらってる下の子に対してヤキモチを焼いたという可能性もあります。
とにかく自力で、自分基準で、他人のことを考えているんですね。
どうしたら長男に優しくしてもらえる?
冷たくされても気にしない、という選択肢ももちろんあります。
悪意がないこと、長男なりに心配してくれていることが分かっているからそれで十分と思えるとお互いに平和です。
それでもやっぱり、体調が悪いときにはできるだけ優しくされると嬉しいですよね。
今回の場合は下の子が自分で「体調が悪くて辛いから、これはできない」と言えたら良かったのかな、と思います。
私が言ってしまうと、長男は「できるはず」と思ってますから、「また人の力を借りてる」と何を言っても納得しないでしょう。
まだ下の子は上手に説明ができないので仕方ないのですが。
また、これが一番大事だと思うのですが
「辛くてできない、だから世話して欲しい」
このように、言わなくてもやってくれるといいなと期待することでも、しっかり伝えることですね。
どうして欲しいのかを理由をつけて伝えれば、結果はどうであれ、そこを考えてくれます。
こうして長男の思考と私たちの思考を繋げていくことを癖にしたら、そのうちパターン化して、一気に「どうして欲しいの?」まで自然に辿り着いたらいいなーなんて思っています。
今回は下の子の体調不良でしたが、転んですりむいた!なども一緒です。
擦りむいただけ、大したことないと勝手に判断しがちなので、
「転んだことがショックで落ち込んだ、なぐさめて!」まで言えばきっと優しい長男は頭なでなでくらいはしてくれるでしょう。
以上、長男の言動考察でした!
おわり。